文豪語録

明治から昭和くらいまでの文豪たちの名言や名文、格言、迷言、珍言を載せていきます。

戦争

ジェット機というすばらしいオモチャが空をとび、原子バクダンという美しい花火が咲いて、眺めは素敵だそうである - 坂口安吾『明日は天気になれ』

小戦国の話 首相が議会で行った演説によると、大戦は遠ざかったそうである。 なるほど、大戦は遠ざかっているのかも知れないが、その代り、どこかの小さい国に小戦が近づいているのかも知れない。 現に、世界大戦は行われていないけれども、朝鮮や仏印では小…

さきの戦争では一番タバコに困って往生した - 坂口安吾『明日は天気になれ』

戦備ととのわぬ話(1) 檀一雄が石神井というところにちょっとした小粋な家を買った。いかにも当たり前の中産階級の住宅であるが、さてよく調べてみるといろいろ風変わりなところがある。 私が泊っているうちに、夜ねていて非常に息がつまるので気がついた…

ノド元すぐればで我々はもう忘れているが、戦争というものは、このような天下のバカ殿様が名君になってしまうほど怖しいものなのである - 坂口安吾『明日は天気になれ』

最も健全な夢の国(1) 信州松代藩主に真田幸弘という殿様があった。 家来の一人に大そう小鳥好きがいて鳥カゴに小鳥を飼って愛玩していたところ、ある日殿様に呼出され、ちょうど鳥カゴと同じようなカゴの中へ入れられてカギをかけられてしまった。 時間が…

銃後に原バクがチャンと落ッこッてる今日の戦争において、兵隊と銃後に変りはない - 坂口安吾『明日は天気になれ』

楽天国の風俗 ……新国軍の誕生だの徴兵是非などが新聞雑誌に論議されてワイワイ世論をまき起しているけれども、銃後に原バクがチャンと落ッこッてる今日の戦争において、兵隊と銃後に変りはない。むしろ日本のようにせまい国土においては、もうどこにいても水…

日本の独裁者で誰がどのような狂気を行っているかというと、まず豊臣秀吉の朝鮮征伐をあげることができる - 坂口安吾『明日は天気になれ』

エライ狂人の話(2) 日本の独裁者で誰がどのような狂気を行っているかというと、まず豊臣秀吉の朝鮮征伐をあげることができる。 秀吉は愛児鶴松を失ったときに発狂状態になった。常態を逸してフラフラと有馬温泉へ保養に行き、鬱々たる十数日の物思いのア…

多くの人々が空襲で家財を失い、食料の欠配、よろこんで犬猫を食らい、豚のエサや雑草を食らう有様 - 坂口安吾『明日は天気になれ』

豪勢な貧乏 私は長らく昔なら語り草になるような貧乏ぐらしをやってきた。しかしそれも「昔なら」で今では全く珍しくない。戦争中から戦後にかけては、多くの人々が空襲で家財を失い、食糧の欠配、よろこんで犬猫をくらい、豚のエサや雑草をくろう有様で、天…

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